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「生活するためのお金が足りない」といった貧困問題を、日本には関係ない話だと思っていませんか?最新の調査では、日本の国民の6人に1人が相対的貧困だということがわかっています。貧困は生活習慣の乱れや、子どもが学校に通わなくなるなどの原因となる大きな問題であり、日本にとって実は身近な問題なのです。
6人に1人が貧困という日本の状態は、先進国のなかでも7番目に高い水準です。貧困に悩む家庭や人は見分けがつきにくいことも多いため、意外に思う人もいることでしょう。また、17歳以下の子どもを対象とした「子どもの貧困率」は、2015年時点で13.9%。食事を満足に食べられなかったり、大学や専門学校への進学をあきらめたり、具合が悪くても病院に行けないなど、周りの人にとって当たり前のことをお金が足りないことを理由に我慢しなければならないということが日本でも起きています。こうした子どもの貧困状態は、生活習慣の乱れ、不登校、勉強へのやる気や自分に対する自信を失わせ、その結果、大人になっても貧困状態が続いてしまう悪い流れが生まれてしまいます。
貧困のなかで暮らす人々の半数が17歳以下の子どもと言われています。日本だけでなく世界で取り組まなければならない課題です。
貧困は、満足に食事ができない飢餓の問題とも深く結びついています。2014年時点で世界では7億9,500万人が栄養不良の状態になっています。
世界中にいる一部のお金持ちが、全世界にあるお金の約40%をもっています。お金持ちと貧困の人との格差は、世界規模で考えるべき問題なのです。
貧困には、1日約210円(1.9ドル)以下で暮らす人々をあらわす「絶対的貧困」と、家族の所得がほかの家族の平均的な所得の半分に満たない人々をあらわす「相対的貧困」の2種類があります。日本は相対的貧困率が2015年度で15.6%と、先進国のなかでワースト7位なのです。